昨年はコロナ禍のため中止されましたが、第13回目となる今回は2年ぶりに10月18日~20日、東京ビッグサイトにて開催されました。出展社は300社(国内:286/海外:14)で、コロナ前と比較すると3割減、規模は縮小されましたが、来場者は3日間で11,147名(国内:11,142/海外:5)を数え、なかなか盛況でした。
ここでは繊維関連を中心に、とくに注目したブースをご紹介します。まずは健康グッズ分野です。
ミズノヘルシーインテリア
ミズノ(MIZUNO)といえば、卓越した技術でスポーツシーンと体を支えるスポーツブランドです。このミズノから「ミズノヘルシーインテリア」が出展し、健康を維持するためのトレーニング用具の数々をアピールしていました。
興味深く思ったのは、上の写真の「腹筋プルレプラス」です。腰痛もぽっこりお腹も便秘も、腹直筋の衰えが一因とか。これは座って前後にゆらゆらするだけ骨盤を整え、腹直筋に集中アプローチするクッションです。5段階リクライニングで、その日の体調に合わせてトレーニング強度を調整でき、背筋をピンと伸ばして姿勢をよくするといいます。
もう一つは、ディズニーキャラクターのダンベルです。ミッキー&ミニーのかわいらしさを感じながら、腕をゆっくり曲げたり伸ばしたり、カンタンな運動で気になる二の腕などを引き締めるのも楽しいですね。右写真の他にもデザインはいろいろありました。
このような用具ならインテリアとしていつもリビングに置いておけます。お片づけしなくてもよくて、ストレッチやエクササイズを自然に続けられそうです。
アンド・メディカル
KURA SEAT クラシート
「クラ」は「鞍」のことで、騎手の美しい姿勢を支える「鞍」の構造に着目したシートだそう。鞍のように前後からお尻を包み込んで安定させ、骨盤を正しく支えて姿勢崩れを防いでくれるため、いつまでも美しくラクな姿勢を続けられるといいます。オフィスチェアやベンチシートの上に置いて使用するなど、使い勝手のよさそうなシートです。
KAMOLEG カモレグ
新感覚のフィットネスルームシューズです。ラウンド状にカーブしたアウトソールがかかと着地からつま先での蹴り出しまでを自然とサポートし、足全体の筋肉をしっかり伸ばしながら鍛えるそう。いつもの何気ないおうち歩行が、履くだけで自然とフィットネスに繋がるシューズです。家事をしながら美脚を目指せるというのが嬉しいですね。
IFFT/インテリア ライフスタイル リビングでは、繊維関連でサステナブルな生活雑貨が目に付きました。
サイコロ印の作業用手袋(軍手)
「 ブースには木綿の手袋が高く積み上げられていてビックリ!これは60年以上変わらぬ形と原料で職人さんに愛され続けてきたサイコロ印の作業用手袋の、いわゆる軍手です。つくっているのは愛知県西尾市の石川メリヤスです。原料はリサイクルコットンによる特紡 (特殊紡績)糸で、ここ1、2年、リサイクルが業界の流れとなり、問合せが多数寄せられているとのことです。
同社のある西三河地方は戦前から繊維のリサイクルが盛んだったところです。落綿や残糸、残反をワタに戻す工程を担う、反毛工場が数百軒もあり、そこから供給される再生綿を原料とした特紡が発達し、昭和50年代には特紡糸の生産がピークを迎えます。しかしその後は減少の一途をたどり、今では消滅の危機にあるといいます。
この状況を打開しようと同社は、個別包装で付加価値をつけるなど様々な努力をされている様子です。昨今、脚光を浴びているリサイクル繊維の伝統やノウハウが絶えないように、私も応援しています。
ウズファブリック(UZ Fabric)
役目を終えたキモノを捨てることなく、新たな価値を創造し使いつなぐアップサイクルのブランドです。とくに目を奪われたのが美しいラグでした。インドの職人が使われなくなったキモノ地を裂織りして織り上げたものといいます。ハギレに軽やかなカタチを与えた、彩り豊かなプロダクトに注目です。
2021年12月17日
IFFT/インテリア ライフスタイル リビング
健康グッズ&サステナブル
主任研究員 柳原美紗子