一般社団法人 湘南くらしのUD商品研究室
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2023年06月09日
 
第10回 FaW TOKYO サステナブルファッションに注目
社会の課題解決につながるファッション

代表理事 柳原美紗子

  

  日本最大のファッション見本市「第10回 FaW TOKYO(ファッション ワールド 東京)が4月5日~7日の3日間、東京ビッグサイトにて開催されました。昨年比400社増の約750社が出展し、あらゆるファッション商材が揃う中、私は「サステナブルファッション」展を中心に見て回りました。その注目の展示を紹介します。

コットンエイト(cotton∞)豊田通商(株)/シキボウ(株)/信友(株)
  「コットンエイト(cotton∞)」とは、上記3社が推進するフェアトレードコットン普及に向けたプロジェクトです。フェアトレード認証コットンと同様に、SDGSの16のうち特に8つのゴール達成に貢献する取組みといいます。コットン生産と貿易における社会課題を解決しようと始めた事業で、まずは「8%」からスタートし「∞(無限大)」へ広げていきたいとのこと。本展に出展して、フェアトレードに共感する仲間を増やそうと、参加者を募っていました。



USコットン トラスト プロトコル 蝶理グループ(株)STX
  昨秋に続き、USコットン トラスト プロトコル製品を打ち出していました。
  ハンガーにかかっていたのはカットソーで、ベトナム・ホーチミン市にある同社の縫製拠点で生産されたものだそう。第三者監査機関から企業の社会的責任における一定の評価を受けていて、国内外からの信頼は大きいといいます。




ウォーターレス・デニム  タキヒョー(株) 
  同社は、地球と共存する人のライフスタイルを先読みして提案する繊維系商社です。
  ブースでは「ウォーターレス・デニム(WATER LESS DENIM)」の提案が目につきました。これは“水”という地球資源への負荷に大きく貢献するデニムブランドです。生産工程上、水の消費量が非常に多いと言われているデニムですが、まず糸染め段階での水の使用量を大幅削減する染色方法=“AIR WHIP DYEING”によって、糸染めで使う水を大幅に抑制。その糸を使って生地を織り上げ、縫製後の洗いをオゾン加工により色の調整を行う工程で従来より水使用量を大きく削減、ソーピング作業時の水使用量をナノバブル加工による洗いを施すことにより水使用量を大幅に削減しているといいます。これにより何と99%もの水の削減を実現しているそうです。世界一の品質と呼ばれる日本のデニムです。期待がふくらみます。




絞り染めを施したドレス カジグループ(株)熊谷
  カジグループが開発に取り組む和紙糸を使った新作サステナブル素材「KJF-PPX/カジフペーパークロス」や、有松・鳴海絞りを手掛ける(株)熊谷の絞り染めに注目が集まっていました。
   左は、KAJIF(カジフ)のサステナブル素材を使用した有松絞りのウェディングドレスです。デザインは桂由美デザイナーによる「ユミカツラ」で、さすがの美しさにウットリ、でした。




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